I LOVE 基本書

司法試験の基本書や法律書を紹介するブログです。新司法試験の受験に役立つ基本書や、管理人おすすめの基本書、司法試験受験生に人気の基本書のレビュー(おすすめ度はA+からDの5段階です。)を書いています。(当ブログはリンクフリーです。)

家族法 二宮周平

家族法 第3版 (新法学ライブラリ 9)家族法 第3版 (新法学ライブラリ 9)
(2009/10)
二宮 周平

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おすすめ度…B

家族法(親族・相続法)の基本書の中で、人気NO.1の本です。
家族法の分野は、新司法試験の択一では必ず出題されますし、2008年は論文試験でも出題がありました。
その割に、法科大学院や学部で体系的に習う機会は多くなく、自習に頼らざるを得ない分野でもあります。
この教科書は、事例をとりあげつつ概説がなされており、初心者でも難なく読み進めることができます。
文章の表現自体も丁寧ですごく分かりやすいです。
内容としては、伝統的な通説によるのではなく、独自説を展開されていることが多いように感じます。
また解釈論というよりは立法論ではないかという立論も見られます。
最新の問題には多くの紙面を割いてあり、その点は他の基本書に長じています。

第3版が出ました。

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民法 (4) 債権各論 有斐閣Sシリーズ

民法〈4〉債権各論 (有斐閣Sシリーズ)民法〈4〉債権各論 (有斐閣Sシリーズ)
(2009/06)
藤岡 康宏浦川 道太郎

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おすすめ度…D

有斐閣Sシリーズの債権各論編。
藤岡康宏、浦川道太郎、磯村保、松本恒雄の先生方が書かれています。
「大学の専門課程の基本科目を徹底的に重視した一科目一冊のシリーズ。ゆったりとしたページ・レイアウトのなかに豊富な図表や具体例を納め、重要ポイントを示すなど、読みやすさとわかりやすさにねらいを絞りました。」がSシリーズの特徴らしいです(有斐閣HPより)。
しかし、この債権各論に限って言えば、決して読みやすくも分かりやすくもなく、図表も決して多くはなく、特に内容が詳しいわけでもないという仕上がりになってしまっています。
債権各論の教科書としては、他の教科書よりも一足早く現代語化に対応したので重宝されましたが、他の教科書も現代語化に対応した現在においては、その意義ですら薄れています。
文章も内容も難しめで初心者向けとは言えず、また最新の議論に対応しているわけではない(不法行為の因果関係論が薄いなど)ので上級者向けとも言えず、どのような層を対象としているのか分かりません。
なぜか索引に「我妻栄」という項目があること以外は取り立てて面白いところもありません。

第3版補訂が出ました。

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我妻・有泉コンメンタール民法

我妻・有泉コンメンタール民法―総則・物権・債権我妻・有泉コンメンタール民法―総則・物権・債権
(2008/06)
我妻 榮清水 誠

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おすすめ度…A

民法のコンメンタール(条文ごとに解説を付した)です。
厚さは1456ページと分厚いですが、コンメンタールとしては小型の部類に入る本です。
原著は我妻先生主導で制作された不朽の名著と言われています。

記述は簡潔で分かりやすく、無駄がありません。
内容も通説・判例に依っているため信頼できます。
学習の際に引っかかる点に関しては、ほぼ間違いなく解説がされています。
択一六法などでも、この本の記述をそのまま引用している例も少なくありません。
実務家にも学生にも必須の一冊だと思います。

ただし、本版は民法の現代語化に対応したものですが、その対応が不十分との声もあります(amazon
参照)。
また、紙が薄いため、蛍光ペンなどで線引きするとほぼ確実に裏写りしてしまうという難点もあります。

しかし、困ったときの1冊として持っておいて損はない本です。
特に、基本論点以外の討論も必要なロースクール生にとっては、是非とも持っておきたい1冊です。

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民法総合・事例演習 松岡・山本・潮見

民法総合・事例演習民法総合・事例演習
(2006/09)
松岡 久和、山本 敬三 他

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おすすめ度…A

民法の演習書です。
京都大学の松岡久和、山本敬三、潮見佳男という豪華なメンバーによって書かれています。
長文の事例とそれに対する説例が設けられています。
後半の演習問題については一応の簡単な解説も載っています。
基本的には授業やゼミで使うことを想定されているようです。
答案を作成することを一応想定した問題設定になっています。
問題は相当難易度が高く、ひねった問題が多い印象です。
明らかに新司法試験よりもレベルは高いです。
解説もないため、初学者が取り組むには不向きです。
しかし、難問ではあるものの、良問であることも間違いはなく、本書に挑むことにより相当の力がつくと思われます。
新司法試験受験生は、本書レベルの問題を解いておくのが望ましいでしょう。

3月下旬に第2版が出るようです(ソースは法学教室の広告)。

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事例研究民事法

事例研究民事法事例研究民事法
(2008/10)
瀬川 信久

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おすすめ度…A+

新司法試験受験生が待ち望んでいた全ての要素を充たした演習書の登場です。

まず、本書の特徴として、民法・商法・民事手続法をカバーした超長文の事例問題が収録されている点が挙げられます。
融合問題の演習書は他にもありますが、ここまでの超長文問題を取り上げている本はなかなかありません。
また、予備校などが作成した問題は、判例ベース論点詰め込み型の問題が多く、良問とは呼べないものが多いですが、本書は学者・実務家の先生方が中心に作成しているので、極めて良質な問題が揃っています。
新司法試験で出される問題に近いのは、確実に後者であることは想像に難くありません。
さらに本書は解説が詳しくて分かりやすいのも特徴です。
設問1問につき20頁超もの解説が加えられており、自習用に使ったとしても、十分理解が可能だと思います。
そして、何より、参考答案が付されているという点が本書の一番の特徴です。
本書のような学者が中心になった演習書には、解説が付されていなかったり、答案作成に関しては一言も触れられていないというのが通常でした。
しかし、本書は何より学習者の利便を考えて、参考答案を収録するという形をとっています。
受験生にとっては有り難い限りです。
ただ、答案はかなりレベルの高いものとなっていますので、ここまでのものは書けなくても心配いらないと思います。

さて、ここまで読んで何となくお気づきかと思いますが、これだけの要素を詰め込んだため、本書は極めて分厚くなっています。
そのページ数はなんと850頁以上です。小型六法並みの厚さです。
お値段の5300円も、結構しんどい価格です。
しかし、それでも、この本は絶対に購入すべきです。
今後、司法試験受験生の大部分がこの本を利用することが予想されます。
このレベルの問題に対応できる受験生とそうでない受験生では、結果に相当な差がつくことは明白です。
これだけ便利で実用的な演習書が発売されたのだから、これを利用しない手はないでしょう。
絶対に買いです。今すぐ購入を検討しましょう!

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債権総論 中田裕康

債権総論債権総論
(2008/02)
中田 裕康

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おすすめ度…B

中田裕康先生は今年度から東京大学で教鞭を執られることになりました。
発売されたばかりですが、相当人気のある基本書です。
内容は比較的オーソドックスです。
学説の紹介も詳しくされています。
厚い本ですが、細かすぎる論点に突っ込んだ結果というより、丁寧に説明したら厚くなってしまったという印象です。
債権総論は苦手にしている人も多い分野なので、薄い教科書では不安という方におすすめです。

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