I LOVE 基本書

司法試験の基本書や法律書を紹介するブログです。新司法試験の受験に役立つ基本書や、管理人おすすめの基本書、司法試験受験生に人気の基本書のレビュー(おすすめ度はA+からDの5段階です。)を書いています。(当ブログはリンクフリーです。)

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刑法総論 第2版 山口厚

刑法総論 第2版刑法総論 第2版
(2007/05/01)
山口 厚

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おすすめ度…A

山口先生の刑法総論の第2版が出ました。
難しいことで評判の山口説ですが、論理自体は筋が通っていてむしろ他の教科書よりも分かりやすいです。
これからの結果無価値の中心になる本だと思います。

初学者の方
独特の用語も用いられているため、初学者が最初に読むものではないかもしれません。
他の教科書で一通り学んだ上で山口先生の教科書を使うことをおすすめします。
通説や他説を理解していないと、どこが問題点なのかも分からないということになります。

すでに他の教科書(結果無価値、行為無価値問わず)で刑法総論の勉強されている方
是非この本を読んでみて下さい。
目が覚める思いがするはずです。
山口説を採らないにしても、自分の採る説のあいまいな部分がはっきりとすると思いますし、自分の採る説の理解も深まると思います。

山口先生の旧版をお持ちの方
新版を買って下さい。
実行行為、相当因果関係、遡求禁止など、いくつかの点で改説や説明の仕方に変更があります。
ページ数も60ページほど増えてますし、是非この機会に買い換えることをおすすめします。

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刑法総論講義 前田雅英

刑法総論講義 第5版刑法総論講義 第5版
(2011/03/29)
前田 雅英

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おすすめ度…C

刑法総論の基本書としては大谷先生の基本書に次いで有名な基本書です。
以前は、行為無価値なら大谷、結果無価値なら前田と言われ、刑法総論の基本書のツートップを張っていました。
しかし、近年は以前ほどの勢いはなく、使ってる人も減っているようです。
文章自体は分かりやすく、難なく読めます。
また図表も多く、横書き・2色刷なので視覚的にも見やすいです。
理論も決して分かりにくくはないのですが、中庸な説を採られることが多く、納得できないこともしばしば。
論理的帰結ではなく、結論ありきの理論構成が多いのも批判されています。
また、俗に前田説と呼ばれる特殊な説を採られることも多いため、この本を使う人はこの本と心中しろとまで言われます。
そのため、活発な議論や自分で考えることを必要とする法科大学院生には不向きなのかもしれません。
学者の先生方からの評判もあまりよくありません。
また、結果無価値の基本書としては、山口先生や西田先生の基本書も出版されており、結果無価値の教科書が充実していることも、この本の人気が下がっている原因かもしれません。
ただ、択一対策ではこれまで通り力を発揮できるかと思います。

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問題探究 刑法総論 山口厚

問題探究 刑法総論問題探究 刑法総論
(1998/04)
山口 厚

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おすすめ度…A

この本は山口先生が『法学教室』で連載されていたものに、加筆・修正を加えられたものです。
重要な論点を深く掘り下げて論じられています。
これまで分かったような振りをして通り過ぎていた部分が浮き彫りになると思います。
山口先生は結果無価値の論者であるので、結論的には結果無価値論的なものになっているのですが、刑法の問題を根源から考え直すというこの本の方法は行為無価値をとる人にとっても有益なものだと思います。
刑法総論の勉強は一通りやったけれども、あまりよく理解できていないという方には是非おすすめの1冊です。
特に、因果関係論正当防衛論の部分はすばらしいです。
若干古い本ですので、山口先生自身も改説なさっている点などもありますが、理論自体は今現在でも最新と言えるくらいの議論がなされているので、その点には心配は必要ないと思います。

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刑法各論 山口厚

刑法各論 第2版刑法各論 第2版
(2010/03/26)
山口 厚

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おすすめ度…A

山口先生による刑法各論の基本書です。
比較的薄めの総論と異なり、各論はボリューム抜群です。
各論においても山口説は健在です。
個人的には総論の方が切れ味が鋭くて好きなのですが、各論もやはり他の教科書とは説得力が違います。
当然、学界における最新の議論も反映されています。
各論では判例理論と整合性のとれるところも多い印象です。
各論では、総論ほど説による違いが出ないと言われていますが、山口説は別です。
総論で山口説を採る人は是非各論も山口説を採りましょう。
そうでない方は、やめておいた方が無難。
理論は明快であり、文章も分かりやすいのですが、総論で山口説を採らないとつじつまが合わないところもあるので注意した方がいいと思います。
内容は詳しすぎるくらいなので、これ1冊で刑法各論における論点はほぼカバーできると思います。
試験レベルではまず問われないようなマニアックな論点まで網羅されています。
西田先生の教科書では薄すぎて心配という方は辞書代わりに持っておくのもよいかもしれません。

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事例から刑法を考える 島田聡一郎 小林憲太郎

事例から刑法を考える 第2版 (法学教室ライブラリィ)事例から刑法を考える 第2版 (法学教室ライブラリィ)
(2011/04/25)
島田 聡一郎、小林 憲太郎 他

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おすすめ度…

法学教室で連載され人気を博していた「事例で学ぶ刑法」がついに単行本化されました。
多くのロースクール生・新司法試験受験生が法学教室の連載をコピーして使っていましたが、これでコピーの手間が省けることになります。
全20題で、刑法の最新重要論点はほぼ網羅されているといって良いでしょう。
解説は、島田聡一郎、小林憲太郎という将来の刑法学界を背負って立つ、新進気鋭の2大学者によるものです。お二人とも、30代ながらすでに学界にその名を轟かせてらっしゃいます。
新司法試験の論文対策としては最適の1冊です。

解説は、学生が答案作成用に読むことを前提に書かれており、答案作成時の注意点などが詳しく書かれているため、受験生に優しいものとなっています。
どの論点を重点的に書くべきかなど、テクニック的なことにも触れてあるため、非常に助かります。

新問は2題追加されています。事例19、20が新問です。
解説も、連載時には紙面の都合上省略されていた細かい論点などが大幅に追補されており、すでに法学教室の連載をコピーされている方も買う価値があります。

アマゾンでのレビューでは、低い評価もつけられていますが、はっきり言って気にしなくて良いと思います。

第2版では事例も増え、より使える演習書に進化してます。

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刑法総論 西田典之

刑法総論 (法律学講座双書)刑法総論 (法律学講座双書)
(2010/03)
西田 典之

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おすすめ度…B

西田先生と言えば各論の教科書が有名ですが、近年は総論の方も売れています。
結果無価値論に立脚されています。
大学での講義を起こしたテープをベースにしているそうです。
分厚い教科書ではないし、値段もお手頃(法律書にしては)ですので、人気があるのかなと思っています。
内容としては極端な説を採られている部分もあったりするので、好き嫌いが分かれるところかと思います。
刑罰論が欠けている点が他の学者等から批判されることもありますが、司法試験受験生にとっては他の本で補えば足りるところなのでそれほど気にする必要はないと思います。

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刑法各論 西田典之

刑法各論 (法律学講座双書)刑法各論 (法律学講座双書)
(2010/03)
西田 典之

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おすすめ度…B

西田先生の刑法各論の教科書です。
各論の教科書の中では一番売れているのではないでしょうか。
西田先生は結果無価値を採られていますが、この本は総論で行為無価値をとる人にも人気です。
ただし、総論で行為無価値の教科書(例えば大谷先生の総論)を使う場合、名誉毀損などのところで矛盾が生じる可能性もありますので、その当たりは注意が必要です。
しかし、基本的には、無難な説が多いので、大部分では問題ないと思います。
スタイルとしては、まず条文を引用して解説をするというコンメンタール調になっていますので、いちいち条文を引く手間が省けます。
文章は簡潔分かりやすく、結論も妥当なものが多い印象です。
一部に変わった説もありますが、他の基本書に比べると穏当な説が多いです。
判例べったりということではなく、判例と結論を異にすることも多いです。
薄い教科書なので細かい論点まで網羅されているというものではありません。
試験レベルであればこの本で十分だと思われます。

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刑法事例演習教材

刑法事例演習教材刑法事例演習教材
(2009/12/19)
井田 良佐伯 仁志

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おすすめ度…A

事例演習教材の刑法版が出ました。

刑法の演習書は、旧司法試験向けのものは多くありましたが、新司法試験向けのものはあまりありませんでした。
そのため、新司法試験受験生は演習問題探しに苦労していたのが現状でした。

事例から刑法を考える (法学教室Library)は、素晴らしい演習書ではありますが、少し論点を詰め込んだ嫌いがあり、また、多少問題の分量が少ないため、不満を持つ受験生もいたようです。
すでに法学教室で解いたため、新問を求めるという受験生も少なからずいました。
正確に比較したわけではありませんが、この教材は、分量も多めに感じますし、より新司法試験に近いものだと思います。
問題としては、現代的な事件も取り入れられており、オリジナリティあふれる問題が多いため、解いていて楽しくなってきます。

解説も一応付いているので、独学用にも使えますが、そこまで詳しい解説ではなく模範解答例もないため、基本的には、グループ学習で使うのが最も良い利用方法かと思います。
40題の問題が用意されているため、これを全てやれば、刑法の問題で怖いものはないでしょう。
 

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刑法講義総論 大谷實

刑法講義総論刑法講義総論
(2009/04)
大谷 實

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おすすめ度…B

刑法総論の基本書としては人気ナンバーワンの基本書です。
行為無価値をとる司法試験受験生の大半がこの本を使っています。
これからもこの本の地位はしばらく揺るがないと思われます。
今版から、横書き・二色刷という学生の好む体裁に変更になりました。
ただし、文章は必ずしも分かりやすいわけではなく、初学者はとっつきにくい面もあります。
また、他学説の紹介などは豊富ですが、結論に至るまでの理由付けがあっさりし過ぎている感があるので、理解に時間がかかるかもしれません。
学説の紹介がしっかりしているので、学説の整理をしたいときには役立ちます。
無難な基本書だと言われることも多いですが、学説としては決して無難な説ばかりでなく、共犯の従属性であったり、中止犯論などにおいて、少数説を採用するなど、通説・判例から離れているところもあります。
この基本書を使用している人でも、そのあたりの論点に関しては、通説・判例に従うひとも多いみたいです。
しかし、実務が行為無価値で動いている以上、実務登用試験である司法試験を受験する者としては、行為無価値をとらざるを得ないところでしょう。
結局、行為無価値の基本書の中では最も無難なこの本を選ぶのが、司法試験受験生としては賢い選択であると思います。

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刑法総論の理論構造 井田良

刑法総論の理論構造刑法総論の理論構造
(2005/06)
井田 良

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おすすめ度…A

行為無価値の旗手、井田良先生による刑法総論の教科書です。
体系書ではなく、論点集のような形式で書かれています。
刑法総論のおよその論点はカバーされているので、この本を基本書に使うのも有りだと思います。
ちなみに井田先生は体系書も書かれています。(→講義刑法学・総論

この本は感覚的には、山口先生の問題探究 刑法総論に近い印象です。
結果無価値のNO.1が山口先生なら、井田先生は行為無価値からの刺客といった感じがします。

内容はかなり難解で、初心者には少し分かりにくいと思います。
ただ、井田先生の理論を理解できたときの感動は他に代えられないものがあります。
行為無価値論も実際的妥当性だけではなく、結果無価値に負けない論理性を有していると言うことを証明してくれています。
若干ドイツ刑法理論の解説が多いのが気になりますが、行為無価値論の理解には必須と言うことでしょうか。

大谷先生の刑法講義総論などで学んでみた後、物足りない、もっと行為無価値を極めたいと思った方は読んでみるとよいでしょう。

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